絵本「おれはティラノサウルスだ」を活用した実践紹介(B友情,信頼)
公開日: 2022年1月7日金曜日
昨年度,単元型道徳科学習で「あたたかなつながり」をテーマに実践をしました。中心内容項目にB感謝を位置づけ,以下のような単元を組みました。
C家族愛,家庭生活の充実「ぎんのしずく」(光文書院)
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B親切,思いやり「学校のかえりみち」(日本文教出版)
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B感謝「おれはティラノサウルスだ」(ポプラ社・宮西達也作) 単元型学習の最後に絵本「おれはティラノサウルスだ」を教材として活用しました。
今年度は「おれはティラノサウルスだ」をB友情,信頼という切り口で教材研究を行い,実践をしました。
導入では,価値についての捉えを道徳ノートに記述させ,数人に発表させました。その後,読み聞かせをすると,
C1「プテラノドンは優しい気持ちがある。」
C2「最後が感動的。」
C3「どうしてティラノサウルスは最後に泣いているの?」
という感想が出されました。
その子の発言を聞いていた周りの子から
C4「友達になりたかったからじゃないの?」
C5「えっ,友達になっているじゃん。だって…。」
と教材の状況についてのずれが生じ,ペアで話し合う時間をとりました。
【表出した子どもの友達観】
C6「プテラノドンは赤い実をあげたり,看病しているからそれは友達じゃなきゃしない」
C7「でも,ティラノサウルスは魚をあげてありがとうって言いたかったってことでしょ。だからなりきれてないってことじゃない?」
C8「だってティラノサウルスは,プテラノドンが好きな魚をとってプレゼントしようとしているし…そういうのは友達って言えるんじゃないかな?」
C9「そこでもし,渡せていたら【友達+友達でもっと友達】になったんじゃない」
全員「なるほど〜」
となりました。(途中だいぶカットしましたが…)
最後に「自分の隣にいる友達ともっと友達になるにはどうすればいいの?」と問いました。(より自分の生活と関連させる思考を促すため)
すると以下のような意見が出ました。(板書記録)
【道徳ノートより】
「優しくすること,楽しくすることは絶対友達になれます。楽しく遊んでいて今の友達ができたので確定です。優しくは…優しくしている人のとこに行くと優しい人だと安心できます。」
「ティラノサウルスは友達になろうって言えなかったから,自分から友達なろうっていうことも大事だと思う」
「ティラノサウルスもプテラノドンも心の中で友達になったんじゃないですか?」
また,授業についての振り返りとして「もう少し友達の意見が聞きたかった」
「ティラノサウルスになりきってやる時間(役割演技)がもう少し欲しかった」といった表現活動の時間が足りなかったというものもありました。(これは反省点ですが。)
昨年度と同じ絵本でも違う内容項目で見ることで,より多面的・多角的に捉えることができた学習となりました。
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